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INTERVIEW山田隆也(magforliaオーナー) & 野崎兵輔(Puma Japan) | 特集ページ Features | mita sneakers

INTERVIEW
山田隆也(magforliaオーナー) & 野崎兵輔(Puma Japan)

Launch 2024.01.27

プーママニアとして世界的に知られる両者が思うスニーカーへの魅力を語る

1月27日にPumaからリリースされるRS-Xの発売を記念して、magforliaオーナーの山田隆也氏と、Puma Japanの野崎兵輔氏にインタビュー。それぞれの持つスニーカー観について語ってもらった。

山田隆也 (magforliaオーナー)

静岡県藤枝市の古着とスニーカーのショップ「magforlia」オーナー。ヴィンテージプーマの世界的なマニアとして知られ、世界各国のスニーカーヘッズからも絶大な支持を得ている。

Q1.スニーカーに興味を持ち始めた出来事を教えてください。

小学生でサッカーを始め、最初はサッカースパイクとトレーニングシューズに興味を持ちました。サッカーのプレイそのものより、人が履いているスパイクや、新作スパイクのデザインを細かく見るのが好きでした。

Q2.初めて買ったPumaのスニーカーは何ですか?

モデル名は覚えていませんが、小学5年生の時に買った白のトレーニングシューズです。当時、コロンビアのナシオナル・メデジンで指揮を執っていたフランシスコ・マツラナ監督が履いていたトレーニングシューズ(CUT BACK?)が格好良くて、黄緑の差し色が入ったモデルを買った記憶があります。

Q3.ヴィンテージプーマコレクションのイメージが強いですが、ランニングカテゴリーをどう捉えていますか?

まだまだ掘り起こすべきモデルやシリーズがあり、伸び代を感じるカテゴリーだと思います。ディスクシステムのように、リリース時にテクノロジーやカラーがエポックメイキング過ぎて、理解されずに終わったモデルが沢山存在しています。その辺りを伝えるチャンスは充分にあると感じますが、Pumaはどうしても短期スパンでリリースして浸透する前にラインナップ落ちすることが多い為、なかなか浸透していない印象です。ディスクが2010年代に広く浸透していったように、もう少し長期スパンでラインナップを続け、かつ丁寧に良さを伝えていけばカラーやデザインの秀逸さ、エポックメイキングなテクノロジーを理解し長く愛される定番モデルが生まれていく可能性を秘めていると個人的には思っています。

Q4.magforliaに於いてPumaの存在、静岡はPumaの街と言われる事もありますが、どう思っていますか?

非常に嬉しく思っています。magforliaを始める前から、サッカーに於いてはPumaの街としての位置付けがある程度されていましたが、そこに当店のようなライフスタイルとしてのPuma認知度が加わり、より一層Pumaの街としての認知が広がったことが何よりも喜ばしいです。

Q5.magforliaでPumaを購入されていく方の特徴、ここ近年の変化もあれば教えてください。

私がインスタライブやSNS投稿で発信するプロダクトの意図や経緯などに共感や興味を示してくれて、わざわざ遠方からでも来店されて、再度私の説明(接客)を受けた上で直接購入したいと言って頂ける方が年々増え続けている印象です。数クリックだけで家にいても購入出来、待っていれば手元に届くような現代で、わざわざ時間と労力を使って藤枝まで足をお運び頂けるのは、本当にありがたいと思っています。

Q6.今回発売されるRS-Xは国内ではPuma直営店、magforliaとmita sneakersのみで展開される限定モデルになりますが、その経緯を教えてください。

だいぶ前から国井さんとは何か一緒にやれたらいいですねという話はしていて、Pumaに限らずお互いタイミングを見計らってはいたのですが、とは言えせっかくmita sneakersとmagforlia、もっと言えば国井栄之と山田隆也が何かを行うのなら、お互い一切妥協をしない100%で取り組めるアイテムが良いと話していた中で、やっと満を持してタイミングが訪れたという感じです。

Q7.コラボレーションやエクスクルーシブモデルの発売が珍しくなくなった昨今のスニーカーシーンに於いて、その意義や役割をどう捉えていますか?

メーカーには常々伝えているのですが、本来コラボレーションやエクスクルーシブといったプロダクトは、ショップの功績に対しての対価であるべきだと個人的には思っています。したがって、昨今乱立しているコラボレーションやエクスクルーシブモデルの多さには、正直ネガティブな印象です。当店であっても、その役割にそぐわなければやるべきではないし、そういった取り組みを行いたいのであれば、どのショップも取り組みを行うに相応しい努力をすべきだと思います。そのくらいプライオリティのあるコラボレーションやエクスクルーシブモデルは、ショップもスタッフも商品に対して気合いが入りますし、当然お客様にもそのパッションが伝わり、その分魅力的に感じるのだと思います。それが、本来双方のプロダクトとしてあるべき形だと思っています。

Q8.今後のRSシリーズに期待することを教えてください。

adidasのZXシリーズのようにPumaの定番シリーズになることを期待しています。フィーチャーする年にだけリリースするのではなく、常に安心してお客様に提供される定番アイテムとして、例えばRS-100は時代に関係なく受け入れられるモデルだと思っていて、爆発的に売れなくても常に市場にあって良いと思いますし、カラーバリエーションを出し過ぎることなく、市場からも消さないでほしいです。一旦飽きられてしまった向こう側に、常に市場に存在しているという安心感が生まれ、定着し、何十年も愛されるモデルになるのが定番商品です。そこに到達するまで長い目で見守りつつ、安定供給型のシリーズ作りをこのRSシリーズではブランドに目指してほしいと思っています。

Q9. 最後にあなたにとってPumaとは?

人生を変えてくれたブランド。これからも長く関係性を続けていきたいブランドです。

野崎兵輔 (Puma Japan)

Puma Japan社員でありながら、現在まで所有したスニーカーは1,000足を超える生粋のスニーカーマニア。まさにPumaブランドの生き字引であり、日本が世界に誇るプーママスター。

Q1.スニーカーに興味を持ち始めた出来事を教えてください。

小学5年生の時、友人がスポーツブランドのシューズを履き始めたのを目撃して。当時、僕は日本のゴムメーカーが作ったランニングシューズタイプの靴を履いていたのですが、見るからに早く走れそうなデザインと綺麗なカラーリングに衝撃を受けました。

Q2.初めて買ったPumaのスニーカーは何ですか?

PumaのSM RIDER(台湾製)です。本当は当時18,000円のFAST RIDER(西ドイツ製)が欲しかったのですが、小学生には手が届かず、エントリープライスのSM RIDERをお小遣いを貯めて購入しました。

Q3.様々なブランドのスニーカーを履いてるイメージがありますが、Pumaの強み、優れている点を教えてください。

積み上げられた75年の歴史は強みです。またランニング、フットボール、バスケットボールカテゴリーに於いては、最新の素晴らしいプロダクトが開発、リリースされる度にアスリート達から高い評価を得ています。ヘリテージとパフォーマンスのバランスが均衡してきたことはPumaにとってポジティブな事だと思います。

Q4.年々拡大するスニーカーシーンについて現在Pumaの役割、立ち位置をどう捉えていますか?

他社には無いユニークな視点から創られたプロダクトを提案することです。パフォーマンスシューズに於いては、競技者の能力を最大限に発揮できるプロダクトを、ライフスタイルシューズでは本物のヘリテージと最新のデザインが施された新しいモデルを提案することです。

Q5.Puma RS(Running System)とは何ですか?

ミッドソールに搭載された新しいテクノロジーです。プロネーションを抑制するスタビライザーの役目を担うパーツ、クッション性、反発性の役割を持つパーツを、外気温に左右されずに長時間クッション性を持続できるポリウレタンに封入した画期的な機能になります。

Q6.RSシリーズの歴史、系譜について教えてください。

Puma RS(Running System)が開発される前は硬度が異なるEVAを組み合わせる(貼り合わせる)ことで、クッション性や安定性を実現してきました。メインとなる樹脂素材の内部に別パーツを封入する考え方は、現在のミッドソールテクノロジーに繋がる起点となったと考えています。Pumaは今もライフスタイルシューズ(RS-Xetc.)のみならず、バスケットボールシューズにもこの考え方を踏襲しながらアップデートしたテクノロジーを継承しています。

Q7.今回発売されるRS-Xのサンプリング元になっているRS-COMPUTERについて教えてください。

このシューズはPumaの二代目社長であるArmin Dasslerが1984年に抱いた「新しいテクノロジーを利用して、アスリートのパフォーマンスを向上させたい」という意欲がきっかけとなり、当時バイオメカ理論の第一人者であったPeter Cavanah博士と共同開発で生まれたシューズです。Cavanah博士との協業は1980年に発売されたFAST RIDERに搭載されたフェダーバインソールからスタートし、1980年代中期まで続きました。余談ですが、Cavanah博士は、米国のランニング専門誌「Runner’s World」のシューズ評価基準を策定した人としても有名です。

Q8.どういう人達に今回のモデルを履いてもらいたいですか?

RS-COMPUTERをご存知のスニーカーファンは勿論ですが、純粋にデザインやコンセプトに興味を持っていただいたスニーカーフリークにも履いてもらいたいです。

Q9.あなたにとってRS(Running System)とは何ですか?

特にRS-COMPUTERについては長年憧れていたシューズであり、2018年に復刻されたシューズも所有しています。1980年代に科学的根拠や、より効率的なトレーニングをサポートするシューズとして開発されたRS-COMPUTERを是非OG仕様でも復刻してもらいたいです。また、沢山の方にもPUMAの歴史的プロダクトであるRS-COMPUTERを履いていただきたいので、マイクロチップ未搭載で手に入れやすい価格でのリプロダクトも希望します。更に見た目はOG仕様でソールには最新のパフォーマンス素材を使用したモデルもあったら嬉しいですね。ちょっと欲張りでしょうか(笑)。

Q10. 最後にあなたにとってPumaとは?

もう40年以上付き合いのあるブランドです。僕の人生のターニングポイントには必ずPumaがいました。これからは僕の後輩達が新しく築き上げる新しいPumaを見たいという気持ちが強いです。

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